「ぞうれっしゃがやってきた」を合唱する子どもたち=15日、鹿児島市のドルフィンポート跡地
鹿児島市のドルフィンポート跡地特設会場で開催中の木下大サーカス鹿児島公演(南日本新聞社主催)で15日、県内の2歳~70代の有志約150人でつくる合唱団が木下サーカスゆかりの合唱組曲「ぞうれっしゃがやってきた」を披露した。
先の大戦後、名古屋市の東山動物園に国内で2頭だけ生き残ったゾウを見ようと、全国の子どもたちを乗せた特別列車「ぞうれっしゃ」が走った。合唱曲はこの実話を基に作られ、平和の尊さを伝えようと歌い継がれている。2頭は木下サーカスが動物園に譲り渡した。
作曲者でこの日指揮した藤村記一郎さん(72)=愛知県=が、鹿児島県子ども劇場協議会に公演前の合唱を依頼し実現した。3カ月ほど練習を重ねた子どもたちは「サーカスのうた」「ぞうれっしゃよはしれ」の2曲を披露し、観客から大きな拍手を浴びた。
鹿児島市の天保山中学校2年福留紡(つむぎ)さんは「サーカスの楽しさを伝えられるよう大きな声で歌った。こんなに大勢で歌うのは初めてで楽しかった」と話した。