「戦力増強図る安保政策の転換を」…台湾有事念頭の「防衛力強化」反対へ連携 11府県の12市民団体が集会 鹿児島市

2025/02/23 07:00
反戦を訴える11府県12市民団体による結成集会=22日午後、鹿児島市中央町の市勤労者交流センター
反戦を訴える11府県12市民団体による結成集会=22日午後、鹿児島市中央町の市勤労者交流センター
 台湾有事を念頭に置いた政府の防衛力強化に反対する市民グループ「戦争止めよう! 沖縄・西日本ネットワーク」の結成集会が22日、鹿児島市であった。他国との演習が全国で相次ぎ、自衛隊基地新設も進む中、情報を共有し連帯して抗議の声を上げると確認した。11府県12市民団体が賛同した。

 集会にはオンラインを含め約500人が参加。事例報告では市民団体の代表ら4人が、政府の方針で基地が拡大し続ける一方、住民の危機感は徐々に薄れている現状などを説明した。

 鹿児島からは、奄美群島や西之表市馬毛島への自衛隊基地整備、さつま町への弾薬庫整備に反対する住民3人が登壇。「戦争のための自衛隊配備に反対する奄美ネット」の城村典文代表(72)=奄美市=は「米国に守ってもらっているという意識からか、奄美の人々にとって米軍と自衛隊の共存は今や当たり前になっている」と指摘。「本当に悔しい。戦力増強を図る安保政策の転換を国に訴え続ける」と話した。

 「ノーモア沖縄戦えひめの会」の高井弘之運営委員(69)=愛媛県今治市=は基調提案で「南西諸島ではなし崩し的に防衛強化が進んでいる。これまで各地で個別に行われてきた抗議活動を連帯させ、戦争を止めるため共に闘おう」と呼びかけた。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >