鹿児島県内初の「赤ちゃんおむつ便」始動 1歳まで毎月1回、選べる4品目から2点を無料で宅配 出生後間もない家庭の子育て支援を強化 南さつま市

2025/02/24 07:00
おむつの宅配を生協職員から受け取る家族=南さつま市加世田
おむつの宅配を生協職員から受け取る家族=南さつま市加世田
 鹿児島県南さつま市は、生後1カ月から1歳を迎える月までの1年間、乳児を育てる家庭におむつなどの子育て用品を毎月無料で届ける事業を19日始めた。協定を結ぶ生協コープかごしまの職員が宅配車で回って手渡しし、親子の見守りや子育て相談にも応じる。同市によると、おむつなどの各家庭への宅配事業は県内で初めて。

 「すくすく赤ちゃんおむつ等支給事業」で、出生後間もない大変な時期を手厚く支援する狙い。ふるさと納税や県事業などを活用した。カタログに掲載されたおむつやベビーソープ、お尻ふき、粉ミルクの4品目の中から2点(同じ品も可能)を選ぶ。おむつは3メーカーでサイズや型により計13種ある。子育て経験のある同生協の女性職員が専用の宅配車で巡回して配る。

 市内では年間約150人誕生しており、転入と合わせ1カ月最大160世帯への宅配を見込む。今年1月に生まれた子からが対象で所得制限はない。2月は12世帯に配る。昨年9月に約134万円の補正予算を組み、新年度当初予算案には約765万円を計上した。

 出発式には約70人が出席。同生協の上城秀人理事長は「笑顔とともに届けたい」とあいさつ。本坊輝雄市長は「子どもを産み育てやすい環境をつくり、しっかり応援したい」と述べた。

 19日は2家族に届けた。大浦町の徳留美郷さん(32)は1カ月の長男蒼乃ちゃんらと受け取り「物価高の中、ありがたい。重い物を届けてもらうのも助かる」。1カ月の山下燿ちゃんの母睦さん(28)=加世田=は「おむつの消費が早く、選べるのがうれしい。初めての子育てで相談できるのも心強い」と語った。

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