奄美海上保安部に就役する大型巡視船「あまみ」(第10管区海上保安本部提供)
第10管区海上保安本部は27日までに、大型巡視船「あまみ」(約3500トン)とヘリコプター搭載型大型巡視船「しきしま」(約6500トン)が就役すると発表した。「あまみ」は奄美海上保安部に3月24日、「しきしま」は鹿児島海上保安部に同3日就く。奄美海保に3000トン超の巡視船が就役するのは初めて。鹿児島海保は、6000トン級巡視船が全国最多の6隻となる。
「あまみ」は沖縄県・尖閣諸島周辺海域の領海警備強化の他、自然災害対応や離島支援が狙い。奄美海保に所属する大型巡視船「あまぎ」(1300トン)より大型。同保安部の所属船艇は過去最多の4隻になる。
「しきしま」は2024年4月に老朽化のため解役した先代の代替船。ヘリ2機を搭載でき、鹿児島港谷山2区(鹿児島市七ツ島2丁目)の七ツ島運航支援センターを拠点に鹿児島航空基地所属のヘリを搭載する。
赤松宏樹本部長は27日の定例会見で「10管の広大な海域で的確・迅速に対応する体制が整い、尖閣諸島の領海警備や大規模事案・災害対応の強化につながる。南西諸島の海洋権益確保に万全を尽くす」と話した。