鹿児島県警は27日の定例会見で、不祥事再発防止対策の一環として実施した性犯罪関連の研修に、不同意性交容疑で書類送検された前捜査2課長も参加していたと明らかにした。西畑知明警務部長は「研修内容が浸透していない部分があったと認めざるを得ない」と釈明した。2課長ポストを兼務で補う実情については「業務運営に支障は出ていない」との認識を示した。
県警によると、研修は2024年10月31日にあり、県内の大学教授が「性犯罪被害者の心情」や「犯罪被害者らの2次被害防止」などを話したという。前2課長の容疑事件は同年11月にあったとされ、西畑警務部長は「不祥事対策に特効薬はない。再発防止対策を地道に進めるしかない」と改めて強調。「いかに効果的に浸透させられるかは、常に考えていく」と話した。
再発防止対策を巡っては、塩田康一県知事が3月定例会の開会日に実効性の検証を求めた。西畑警務部長は「24年度内に全ての施策が実行に移される。塩田知事の指摘も踏まえ、検証や改善の必要性は認識している」と説明した。
新たな2課長の配置時期は見通せないとした上で「業務に支障は出ていない。短期的には必要に応じて仕事をカバーし合いながら進めている」と強調した。