資料写真(西村ホームページより)
製材業の西村(鹿児島県霧島市、西村新作社長)が近く鹿児島地裁に破産手続き開始を申し立てることが27日、分かった。東京商工リサーチ鹿児島支店によると、負債総額は約9億円。同日、事業を停止し、従業員約35人は全員解雇した。
同社は1946年創業。木材製品の製造や販売のほか、林業も手がけ、71年には日本農林規格(JAS)認定を取得していた。
輸入材不足から国産材価格の高騰につながった「ウッドショック」により、2022年9月期には売上高約9億9000万円を計上。その後は木材価格の下落や住宅着工戸数の低迷が影響し、24年同期には売上高が7億1600万円まで減少、1億6200万円の赤字となっていた。
同支店によると、設備投資や損失の補てんに加え、新型コロナウイルス対策の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)での借り入れが増え、資金繰りが限界に達した。