1000カ所直しても1400カ所が毎年ダメに…見えない横断歩道、鹿児島県警が集中補修へ 2025年度から

2025/03/04 11:54
白線の摩耗が進んだ横断歩道=3日、鹿児島市西田1丁目
白線の摩耗が進んだ横断歩道=3日、鹿児島市西田1丁目
 鹿児島県警の岩瀬聡本部長は3日、県内の横断歩道関連の補修について2025年度からの5年間で集中的に取り組む方針を示した。「補修が必要な横断歩道が多数あり、早急に改善が必要」とし、単年度2200カ所以上を目標とする。県議会一般質問で答弁した。

 県警交通規制課によると、県内には約1万5000カ所の横断歩道がある。23年度は992カ所の白線の塗り替えなどした一方、作業は追い付かず24年度に補修が必要な箇所は3883カ所となっている。補修を要する場所は毎年度約1400カ所が新たに発生するとみている。

 桜島の火山灰による摩耗も白線劣化の一因としている。同課の持永洋文理事官は「安全に直結する問題。地域住民からの要望も多く、迅速、丁寧に対応していく」と話した。

 道路の白線は、横断歩道や停止線などの「道路標示」と、中央線や車道境界線を示す「区画線」の2種類ある。道路標示は県公安委員会、区画線は国、県、市などの道路管理者が管理する。

 県は25年度当初予算案に横断歩道の整備費として約1億6400万円(前年度比約6000万円増)を計上した。岩瀬本部長は「事故多発地点や通学路など、利用者の多い箇所から計画的に作業を進める」と述べた。

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