TSMC進出で潤う隣県にらみ鹿児島県も企業誘致へ本腰?! 半導体関連など立地促進補助金上限を8倍強の5億円へ引き上げ 新規雇用者数の適用要件も緩和

2025/03/06 11:30
 鹿児島県は2025年度から、県内で設備投資し新規雇用する半導体関連や情報処理サービスといった企業に対する立地促進補助金の一部を、上限6000万円から5億円へ引き上げる。5日の県議会で塩田康一知事が明らかにした。池畑知行議員(自民、伊佐市区)への答弁。

 産業立地課によると、新規雇用者数の適用要件も緩和。現行11人(離島地域6人)以上の製造、流通業で5人以上とする。設備増設では、現行6人以上のソフトウエア業などを5人以上に引き下げる。対象施設は工場や倉庫、事業所。設備投資額に要件は設けない。

 半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出を受け、県は台湾をはじめ国内外で関連企業の誘致活動に力を入れる。塩田知事は「補助拡充をインセンティブ(動機づけ)として有効活用したい」と述べた。

 産業用地確保に向けては24年度、適地調査で北薩地域1カ所、姶良・伊佐2カ所、大隅2カ所の計5カ所を可能性の高いエリアとして抽出した。25年度は地権者やボーリング調査などを上半期に実施、年度末をめどに開発候補地の選定を進める予定。

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