鹿児島ユナイテッドFC・徳重剛代表
サッカーJ3鹿児島ユナイテッドFC(鹿児島U)の徳重剛代表(47)が、関連団体の理事だった40代男性の辞任届を偽造したとして電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで鹿児島地検に書類送検されたことが11日分かった。
男性が、身に覚えのない辞任届で解任されたとして2023年秋に鹿児島中央署に告発していた。
告発状によると、男性は鹿児島Uのユースチームなど下部組織を運営する一般社団法人の理事を務めていた。徳重代表は、20年6月の法人登記の際、男性に無断で男性名の印鑑を押した辞任届を作成。鹿児島地方法務局に提出したという。徳重代表は公認会計士の資格を持っている。
鹿児島Uは13年にサッカークラブのFC鹿児島とヴォルカ鹿児島が統合して誕生。徳重代表はFC鹿児島の設立に関わり、男性はヴォルカ鹿児島の運営に携わっていた。統合後、徳重代表が現職に就き、男性も当初から役員として運営を担っていた。
男性によると、2人は運営方法を巡って意見が対立。男性は「今回の不透明な手続きを含め、代表による利己的な運営が続いている。正常な状態に改善してほしい」と話した。
徳重代表は自身のSNSを通じ「心配とご迷惑をおかけして申し訳ない。捜査には丁寧に対応する」とコメント。クラブは「辞任させる登記手続きをした際、本人への確認不足で不備があった」と説明し、意図的な不正を否定した。代表の処分については決まっていないという。
クラブは16年シーズンからJリーグに参入した。昨季、2度目のJ2昇格を果たしたが前回に続き1年で降格。今年はJ3で戦っている。