いづろ交差点からマイアミ通りにかけての計画地域=11日
鹿児島市議会は11日、5常任委員会を開いた。建設消防委で市は、いづろ交差点周辺での再開発構想に関する基本計画を示した。同交差点周辺から鹿児島港本港区に向かう約7ヘクタールのエリアで、2025~44年度の20年間で集客施設や歩行者用デッキ、周辺施設で使える集約駐車場などの整備を検討する。
JR鹿児島中央駅から本港区エリアに人の流れを生み出す拠点づくりが狙い。対象は、中町、金生町、泉町、住吉町、堀江町、大黒町の14街区。「商店街の機能更新」「人と車の動線整理」といった4エリアに分け、整備を検討する。同委では、市が地権者の取り組みを促すための構想図も提示した。
市街地まちづくり推進課によると、対象区域のうち約4ヘクタールは市街地再開発事業に位置付け、25年度から再開発ビルの高さや内容、区域など概略を検討する。その後、地権者の半数以上が参加する準備組合が設立すれば、図面を引くなどより具体的な計画に進める。残る区域は地権者の意向を確認しながら検討を続ける。
同地区を巡っては24年3月、140いる地権者のうち、46が加盟する任意の研究会が発足。勉強会などを通し、街づくりの方向性や整備イメージを議論してきた。
市は12月に地権者を対象にアンケート調査を実施。回答した53のうち9割が再開発の検討に賛成。これを踏まえ、25年2月に整備の基本方針や手法を盛り込んだ今回の基本計画を策定した。同課は「計画を基に地権者との議論を活発化させ、中心市街地を活性化させる事業にしていきたい」と話した。