10月に事業者決定か 県、鹿児島港本港区の住吉町でのバンケット機能付きホテルの事業者公募 評価基準の半分は「施設計画」

2025/03/12 21:00
〈資料写真〉鹿児島市住吉町15番街区周辺
〈資料写真〉鹿児島市住吉町15番街区周辺
 鹿児島港本港区の住吉町15番街区にバンケット(祝宴・宴会)機能付きホテルを整備する民間事業者の公募要領案の概要が11日、分かった。事業者の決定は10月ごろを予定。100点満点の評価基準のうち、「事業内容・施設計画」が50点を占める。「県内産業・経済への配慮・貢献」は15点。鹿児島県が13日の県議会文教観光委員会で説明する。

 基準には大きく五つの評価項目がある。事業内容・施設計画には、「具体的かつ実現性の高い事業内容」「国内外の幅広い観光客や県民を引きつける」といった具体的な項目がある。

 県内産業などへの配慮では「経済波及効果を与えるための具体的かつ効果的な方策」の項目のほか、経営・事業主体または協力企業としての「県内企業の参画」や「持続的な県内雇用の創出」「県産品・県産材の活用」を方策例に挙げた。

 応募には事前登録が必要で、事業実施に必要な資力があることなどが条件。破産手続きを開始した事業者などは登録が制限される。

 PR観光課によると、事業者向け説明会を4月に実施する。8月ごろの募集締め切り後、要領案の内容を議論した事業提案評価委員会が事業者を選定する。同月実施予定の公開プレゼンの内容も踏まえる。評価結果に基づき、県が最終的に決定する見通し。

 公募対象は、住吉町の県有地2万4777平方メートル。50年以上の定期借地となる。提案は、本港区再開発の指針であるエリアコンセプトプランを踏まえることや適正規模の駐車場確保が条件。事業実施スケジュールや人材確保・育成の取り組み、事業開始後10年間の収支を示すことも求める。

 住吉町を巡っては、鹿児島サンロイヤルホテルが昨年8月、借地での移転意向を表明。県は公平性を確保する観点から、事業者を公募することを9月に決めた。

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