鹿児島県警組織犯罪対策課と生活安全企画課は17日、金への投資話を持ちかけられた県内の60代男性が約7700万円をだまし取られたと発表した。SNS型ロマンス詐欺として捜査を進めており、「SNSなどで知り合った人物に親近感を抱き、被害に遭う事例が多発している」と注意を呼びかけている。
組織犯罪対策課によると、男性は昨年12月下旬、フェイスブックのダイレクトメッセージをきっかけに親しみを覚えた「中井亜美」と名乗る人物から「金市場でもうかる話があるから始めないか」と誘われた。
男性は中井が紹介した「金取引会社スタッフ」に指示され、金投資用のアプリをインストール。指定された口座に現金を振り込むとアプリに利益が表示された。出金手続きをすると男性名義の口座に現金が振り込まれたことから、男性は中井らを信用し、約10回、約7700万円を送金した。
県警は詐欺事件として捜査中。同課によると、詐欺の振込先口座は、名義が依頼人と異なる、口座が度々変わるなどの特徴がある。重田克久理事官は「会ったこともない相手からのもうけ話は詐欺を疑い、警察や家族に相談を」と訴えた。