桜島の溶岩と先端技術と伝統の技が融合…虹色の輝き放つ錫器美し 鹿児島工技センターと薩摩錫器工芸館コラボ開発

2025/03/19 11:00
“虹色”に輝く錫のタンブラー
“虹色”に輝く錫のタンブラー
 鹿児島県工業技術センター(霧島市)は18日、県庁内コワーキングスペースで取り組み事例報告会を開いた。センターの先端技術と薩摩錫(すず)器工芸館(同市)の伝統技能が融合し誕生した、桜島溶岩を素材とする虹色に輝く錫器を紹介した。

 同社は県指定伝統的工芸品の薩摩錫器を製造。新色を模索中に、センターが特許を持つ溶岩から薄いガラス膜を作る技術活用を打診された。3年前から取り組み、溶岩コーティングが定着しやすく虹色が出やすいよう錫器の形状や表面加工に工夫を凝らした。

 タンブラーは2022年、茶筒は24年12月に「彩光」シリーズとして商品化。タンブラーは社名変更前の岩切美巧堂として22年「かごしまの新特産品コンクール」県知事賞に選ばれた。

 同社の岩切洋一専務(51)は「鹿児島のシンボルである桜島の溶岩を使うことで、特に海外客向けに発信できる」と話した。タンブラー4万9500円、茶筒11万円。

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