鹿児島県鹿屋市内の小学校で2009年、課外活動での調理中に児童がやけどを負う事故があったことが19日、分かった。市は同日の市議会定例会最終本会議に、損害賠償209万円を支払い和解する議案を提案し、可決された。
市教育委員会によると、同年7月30日、調理の課外活動中、児童がコンロ付近に手をついた時に鍋が床にひっくり返った。別の児童の腹部から太ももにかけて熱湯がかかり、やけどを負った。
当時、同じ教室にいた教員の安全指導が不十分だったとして、市教委は事故後、児童に対する危険予知教育や、定期的に行う校内危険箇所点検を強化した。
児童側は23年、損害賠償を求めて市を提訴し、鹿児島地裁鹿屋支部が25年3月6日に和解案を示していた。市教委は「被害者や家族に心労をかけ申し訳ない。再発防止を継続して徹底する」とコメントした。
賠償金209万円には、市が事故後、治療費として払った59万円が含まれる。