長さ517メートルの橋梁劣化、管理する自治体では手に負えず…国が高度な技術で九州初の修繕代行完了 「天大橋」薩摩川内市へ引き渡し式

2025/03/21 06:30
国による修繕代行工事が完了した天大橋=19日、薩摩川内市
国による修繕代行工事が完了した天大橋=19日、薩摩川内市
 鹿児島県薩摩川内市の川内川に架かる市道の天大橋で、管理する市に代わって国が修繕工事をする代行事業が完了した。九州では初めての事例。19日に市役所で、国や市、工事業者らが参加して引き渡し式があった。

 修繕代行は、緊急性があり高度な技術が必要な道路などの工事を、地方自治体からの要請を受けて国が行う事業。国の技術者らによる直轄診断を経て実施する。

 1984年に市街地東部に完成した天大橋は、長さ517メートル、幅13メートル。国は市の要望を受けた直轄診断で、さまざまな劣化や損傷を確認。2021年度からの代行工事で、橋脚のひび割れや中央接合部のたわみなど全体を修繕し、今年2月に完了した。

 式では、九州地方整備局の三保木悦幸道路部長の「安心安全な道路インフラを次世代に継承できる」とするメッセージが読み上げられた。

 竹下卓宏鹿児島国道事務所長から引き渡し書を受けた田中良二市長は「市民にとって欠かせない橋として、役割を果たし続けると確信している」と話した。

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