日本有数の大畜産地帯を縦断 都城志布志道路が全線開通、地元は「人、物が循環しお金も落ちる」と期待高まる

2025/03/24 11:02
開通を祝い、通り初めする車列=23日、志布志市志布志町安楽
開通を祝い、通り初めする車列=23日、志布志市志布志町安楽
 日本有数の大畜産地帯を縦断し、鹿児島県の志布志港と宮崎自動車道を直結する都城・大隅圏域の「大動脈」が誕生した。都城志布志道路が全線開通した23日、建設促進に尽力した関係者からは喜びとともに圏域のさらなる飛躍を期待する声が出た。

 志布志市の下平晴行市長は式典のあいさつで、「全線開通に伴う利便性向上で地域産業の発展や新たな交流の促進が期待され、地域経済の活性化につながることを確信している」と述べた。

 曽於市の五位塚剛市長は「経済はもちろん、救急、防災面で本当に求められていた道。計画から約30年、ようやく開通してくれたという思いだ」と悲願実現の喜びを語った。

 2014年に曽於、志布志、都城3市と三股町の女性で結成し、中央陳情などで熱意を届けてきた「道づくりを考える都城広域女性の会」。医師でもある柳田喜美子会長(88)は「命を守る道として、2次、3次救急へつなぐ時間が短縮され、多くの命が救われる」と感無量の様子だった。

 圏域自治体では今後、都城志布志道路と東九州自動車道をバイパスする「都城末吉」「曽於志布志」の両地域高規格道路の実現を目指す。都城市の池田宜永市長は「圏域で人や物が循環すれば、お金も落ちる。圏域のさらなる発展につなげたい」と意気込みを語った。

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