卒業証書を受け取る大原小学校の町優香さん(中央)=24日、錦江町田代の同校
鹿児島県内のほとんどの公立小学校で24日、卒業式があった。県教育委員会によると、今春は449校から1万4496人が巣立った。3月末で138年の歴史に幕を下ろす錦江町の大原小学校では、最後の卒業生2人の門出を保護者や地域住民ら約60人が祝った。
久保田昭二校長(57)は式辞で、「6年生として学校をリードして、多くの人に元気と感動を与えてくれた」と感謝。「中学でも高い目標を持って努力し続け、謙虚に人の話を聞ける人になってほしい」とエールを送った。
卒業生の石田円(つぶら)さん、町優香さんが「旅立ちの日に」を歌うと、会場からはすすり泣きが漏れた。最後は参加者全員で校歌を斉唱。2人は「昼休みにみんなで鬼ごっこをしたり、運動会を頑張ったりして楽しかった。閉校はさみしいが、大原小の誇りを胸に、中学校でも勉強を頑張りたい」と前を向いた。
大原小は、1887(明治20)年に大原簡易小学校として始まり、ピーク時には300人以上いた児童は7人に減った。4月からは田代小学校に再編統合される。