運転手が足りない…また細る公共の足 県内路線バス4月から民間2社が計97便減 鹿児島市交通局は7月から22本前後の減便予定

2025/03/27 07:00
(資料写真)南国交通の路線バス
(資料写真)南国交通の路線バス
 鹿児島交通(鹿児島市)と南国交通(同市)は4月1日、路線バスのダイヤを改正し計97便減らす。両社とも運転手不足が主な理由で、通勤通学に影響の少ない路線を中心に減便を進め運行の効率化を図る。

 鹿児島交通は平日86減の約1190便になる。同社によると、鹿児島営業所(鹿児島市)の運転手は月24人不足しており、減便数は7割弱を市内路線が占める。新村-河頭中前、枕崎-加世田-鹿児島空港といった6系統を廃止する一方、午後8~10時台に紫原、桜ケ丘を経由し星ケ峯を走る29番線など6系統を新設する。

 鹿児島市が委託するコミュニティーバス「あいばす」6地域と鹿屋市の「くるりんバス」の串良地域の運行も3月末で撤退。担当者は「現状の路線を残していくため」としている。両市はタクシー会社に運行を委託し代替手段を確保した。

 南国交通は平日11減の965便。昨年のダイヤ改正で鹿児島市内を2割弱減らしたことや今年4月の運賃改定を考慮した。祁答院中-藺牟田や藺牟田-広橋など5系統を廃止。両系統は中学生の通学で使われていたが、薩摩川内市によると、市教育委員会運用の小学校スクールバスでカバーする。同社受託の「あいばす」3地域も減便や一部区間を廃止。担当者は「ご理解いただきたい」と話す。

 鹿児島市交通局は今年7月のダイヤ改正で、平日7路線計22便前後の減便を予定する。

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