「選挙の過熱を防ぐため」…勇退意向の伊仙町・大久保明町長 任期半年以上残して辞職 政争のなか過去には逮捕者、役場や町長宅への銃撃事件も

2025/03/28 06:00
大久保 明氏
大久保 明氏
 6期目となる今期限りでの勇退意向を示していた鹿児島県伊仙町の大久保明町長(70)は27日、任期満了を半年以上残して議長に辞職願を提出し、町選挙管理委員会に受理された。役場で会見を開いた大久保町長は過去の町長選で逮捕者が出たことなどに触れ、「町長選の過熱を防ぐためには一刻も早く選挙をするのが重要と考えた」と説明した。

 町選管によると、町長選は28日から50日以内となる5月16日までに行われる。辞職は4月26日付。任期満了は10月30日。

 会見では「クリーンな選挙が行われ、町民の声が町政に反映されることを強く願う」とも語った。伊仙町では過去に、公選法違反(買収申し込み、事前運動)の疑いで逮捕者が出たほか、町役場や大久保氏宅に散弾銃が撃ち込まれた事件も起きた。

 町選管は3月28日に選挙日程を決定する。町長選には、元高校校長の盛初弘氏(63)と、同町元教育長の伊田正則氏(65)の2人が立候補を表明している。県選管によると、県内首長の任期満了前の辞職は09年の奄美市と錦江町以来となる。

 大久保氏は鹿児島大卒。徳之島徳洲会病院長などを経て、1999年に県議選に初当選。1期目途中の2001年に町長選に挑み、初当選した。

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