鹿児島県新総合体育館の設計費9億円予算化正式表明 塩田知事「事業全体に理解を得られたとは思っていない」 メインアリーナ席削減も再検討

2025/03/28 07:00
 鹿児島県が鹿児島港本港区のドルフィンポート跡地に計画する新総合体育館事業を巡り、塩田康一知事は27日の県議会最終本会議で、設計費約9億円を予算化する意向を正式表明した。メインアリーナの固定席を1000席減らし15億円削減する方針も再検討する。経済波及効果が毎年4億円減少するので将来的な影響を重視すべきという意見もあったと説明した。

 予算化する理由は「文教観光委員会で、詳細な建設費を示すため設計費を計上する考えを示したが、否定的な意見はなかった」とした。終了後、報道陣の取材に「事業全体に理解を得られたとは思っていない。設計費や財源などについて再度県議会に議論してもらう」と答えた。予算化の時期は「早ければ6月定例会」と述べた。

 新体育館の事業費は、労務費や建設費の高騰、金利上昇で基本構想の約2倍にあたる488億円に膨らんだ。県は3月定例会に予算案を計上せず、観客席数の削減や民間事業者に資金調達から整備・運営までを包括発注するPFI手法を取りやめ個別発注する従来型手法へ転換する方針を示し、県議会に理解を求めていた。

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