鹿児島県教育委員会は28日、女性へのわいせつ行為や児童への体罰などで鹿児島地区の小学校男性教諭(55)を停職3カ月とした。本年度の教職員の懲戒処分は計28件となり、指針を定めた2007年度以降で最多となった。
県教委によると、男性教諭は24年、面識がある県内の女性1人に、性的な内容を含むメッセージを送信したり、わいせつな行為をしたりした。同7月中旬、被害者が学校に相談して発覚した。発生時期や場所は被害者の特定につながるとして公表していない。
男性教諭は、同僚職員2人に「そんなことも知らないのか」「頑張る人がいると次の人が大変」などと怒鳴ったり、自分と異なる意見を言った同僚に繰り返し謝罪を要求したりした。同年5、6月に同僚が学校長に報告して分かった。
授業中に児童のお尻を蹴るなどの体罰を少なくとも9人に行い、帰り支度が遅い児童を怒鳴るなど不適切な指導もあった。同年6月中旬以降、児童や保護者が別の教諭に相談して発覚。男性教諭は「申し訳ない」「子どもを理解しているつもりだった」などと反省しているという。
懲戒処分が最多となったことについて、教職員課の中島靖治課長は「不祥事根絶に向けた取り組みを進めている中、誠に残念。さまざまな取り組みを徹底し、実効性を高めていきたい」とコメントした。