鹿児島市立病院を拠点にする県ドクターヘリ
長崎県壱岐島沖で、医師ら3人が死亡した医療搬送用ヘリコプターの事故は、同じ離島を抱える鹿児島県内の関係者らにも衝撃が広がった。「人ごとではない」。県や医療機関は7日、改めて運航会社に安全運航に向けた注意喚起を促すとともに、不安を抱えるスタッフの相談環境を整えることなどを確認した。
2014年から民間救急ヘリを運用する鹿児島市の米盛病院では、7日午前のヘリの運航を止め、委託する運航会社と病院関係者で安全手順などを確認した。
同院の冨岡譲二副院長(63)は「事故原因がはっきりしたら、改めて対策をしなければ」と話す。事故を受けて
不安に思うスタッフに向けた相談環境も整えるという。
県は、導入しているドクターヘリ2機を運航する鹿児島国際航空(鹿児島市)に対し、点検や運転士の体調管理を徹底するよう改めて要望した。同航空は安全運転に努めるよう社内に通知した。
保健医療福祉課の川嵜国博課長は「(同航空は)1日2回点検をしているが、さらに安全管理に気をつけてもらうことが必要だ」と話した。