民家の庭先に咲き誇る藤の花=11日、鹿児島市皷川町
鹿児島市皷川町の中野光志さん(88)宅で、藤の花が見頃を迎えている。車庫入口の庇(ひさし)の藤棚から淡い紫色の花房が垂れ下がり甘い香りを放っている。現在八分咲きで天候次第で20日ごろまで楽しめそうだ。
20年前、知人から譲り受けた藤の幼木を車庫上の小庭園に植えた。花の美しさに魅せられ、水道パイプを再利用し藤棚を手作り。2年前に広げ、現在の大きさは縦1.2メートル、横5メートルほど。玄関横にも挿し木して新たに藤棚を作った。
今年は4日に開花し、昨年より1週間程度遅かったが、花房は約45センチと例年並み。「写真に撮らせて」と通りがかった人から声をかけられることも多いという。妻久美子さん(81)は「ここの藤を見ると春が来たと感じる、と近所の人に言われてうれしい」と笑顔を見せた。