春の庭に「夢」を詠む 鹿児島市・仙巌園で「曲水の宴」優雅に

2025/04/13 21:27
古式にのっとり優雅に繰り広げられる「曲水の宴」=13日、鹿児島市の仙巌園
古式にのっとり優雅に繰り広げられる「曲水の宴」=13日、鹿児島市の仙巌園
 鹿児島市の仙巌園で13日、小川に浮かべた酒杯が流れ着くまでに和歌を詠む「曲水の宴」があった。江戸時代の武家装束に身を包んだ参宴者8人が「夢」を歌題に1首ずつ披露。大勢の観覧客が優雅に繰り広げられる歌会を見守った。

 古代から貴族の間で親しまれた春の伝統行事で、同園では1992年から開いており31回目。「薩摩雅会」が演奏する雅楽が流れる中、庭園に入った参宴者はゆったりと席に着き、歌題が発表されると静かに短冊に筆を走らせた。

 「夢に見し 桜の島へと来たれども いずれ帰らむ 儚(はかな)き身かな」と詠んだ同市西田3丁目の団体職員、村瀬由馬さん(32)は「昨春、あこがれの鹿児島に来たが、転勤族なのでまた離れなければならない。複雑だが、いい思い出になる」と思いを語った。

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