泣こかい、飛ぼかい、泣こよかひっ飛べ!
入学、進学、就職と新しい生活が始まる4月ですね。私は久しぶりにのんびりと過ごしています。この一年をふり返ってみると、舞台にドラマに映画にCMにバラエティーにと、たくさんの仕事をさせていただけるようになりました。良い神様から連続殺人犯、小賢(こざか)しい学年主任、はたまた魔法が使えるイギリス人までいろいろなキャラクターを演じさせてもらい本当にありがたいですね。
もちろん簡単な役など一つもなく、それぞれと誠実に向き合い、入念な準備をして撮影に臨むわけですが、時にナーバスになって撮影に入るのが怖くてしょうがない時があります。いわゆるプレッシャーというやつです。自分にこの役が務まるのか、自分の芝居のせいで作品が壊れてしまうんじゃないか、下手くそって思われたら嫌だーとか(笑)。でもやっぱり思うのは、自分の得意なキャラクターや慣れた環境だけで仕事をしていても、手応えを感じられるような成長にはなかなかつながらないなと。不安や障害にぶつかりながらやり遂げた時にこそあの充実感はやってくるんだなと。
先日まで参加していた作品がまさにそれでした。今まであまりやったことのない役だったこともありますが、何より監督の思い描く世界をちゃんと表現できるかという不安。マネージャーにも「こんな迫田さんは初めて見ました」と言われるくらい憂鬱(ゆううつ)な状態で迎えたクランクイン。ただひたすらに監督の演出意図を汲(く)み、自分は大丈夫、自分は大丈夫と言い聞かせながら演じ続けた日々。割とドライな方なんですが、今回のクランクアップは心底ホッとしましたね(笑)。多くの俳優がやりたかったであろう役を任されたからには大きな責任が伴うということを改めて思いました。まだ情報解禁は先になりますが、是非(ぜひ)観ていただきたいです。
とまあ何が言いたいのかというと、新しい環境での生活が始まるみなさんは不安もたくさんあるでしょう。でもその不安を持っているからこそ、人は考えよう、感じようとします。大丈夫、きっと周りのみんなも一緒ですから。不安はあって当たり前、まずはそのまま新しい一歩を踏み出しましょう。乗り越えた先にはきっと成長した自分がいるはずです! ご入学、ご就職、本当におめでとうございます。