桜島学校の建設予定地=鹿児島市桜島横山町
2027年2月完成を目指す鹿児島市の義務教育学校「桜島学校」の新築工事請負契約の入札が14日あり、市内4業者でつくる特定建設工事共同企業体(JV)が落札した。資材費高騰などの影響でこれまで入札が2度不調となり、市は整備費を当初計画から2割増の約62億円に増額していた。本契約に向け、近く市議会に契約議案を出す。
市教育委員会学校整備室などによると、入札には同市の植村組、新生組、中央建設、森山(清)組でつくるJVのみが応札し、39億9500万円で落札した。予定価格は40億39万3000円。落札率は99.9%だった。21日に仮契約を結ぶ。
桜島学校は、桜島地域の全8小中学校を統合する市内初の9年制義務教育学校。26年4月、桜島中の既存校舎を使い開校する。市は開校に合わせ当初、新校舎を桜島横山町の桜島溶岩グラウンド第1(約2万6000平方メートル)に建設予定だった。しかし24年7~10月の新築工事の入札が2度不調になり、完成時期を開校後の27年2月に変更していた。
学校(7棟、公民館・児童クラブ併設)は鉄筋コンクリート一部鉄骨一部木造2階建て。延べ床面積1万428平方メートル。市は当初の4工区を1工区にして3月に入札を再公告。作業員不足を考慮し工期も16カ月から約21カ月に延ばした。
入札はほかに電気、空調、給排水など計6件が予定されている。市教委の岩坪秀樹学校整備推進担当部長は「落札され、建設に向けてスタートが切れることになり安心した。開校や新校舎の供用開始に向け、しっかり準備を進めたい」と話した。