「まるでプロ」…大学野球を実況する大学院生、そのアナウンス力を視聴者も絶賛

2025/04/17 11:08
大学野球で実況をする蜂須賀友助さん=鹿児島市の平和リース球場
大学野球で実況をする蜂須賀友助さん=鹿児島市の平和リース球場
 鹿児島県内の4大学による大学野球リーグ戦のインターネット配信で、“専属実況アナウンサー”が活躍している。声の主は鹿屋体大大学院生で硬式野球部コーチの蜂須賀友助さん(23)。従来は動画投稿サイト「ユーチューブ」で試合映像を流すだけだったが、昨年の秋からは全試合を生実況。「大学野球は熱いプレーに加えて運営面も学生が担う。全員が主役」と話し、盛り上げに一役買っている。

 県大学野球に参加するのは鹿屋体大、鹿児島国際大、第一工科大、鹿児島大。春、秋に総当たりのリーグ戦で競い、優勝チームは沖縄、宮崎、熊本の代表チームと争う南部九州大会に進む。春の大会で同大会を突破すれば全日本大学野球選手権に出場できる。

 12日、鹿児島市の平和リース球場であった今季開幕戦の生中継に臨んだ蜂須賀さんは、昨シーズンの記録を基に自身で計算した選手の打率や防御率などを準備。独自の取材に出身校や応援に駆け付けた親類の様子なども織り交ぜて実況し、「審判の名前も読み上げ、聞いている人に親しみを持ってもらいやすくしている」と語る。

 岐阜県出身。鹿屋体大硬式野球部に所属していた3年の時、スポーツ実況の講座を受けて興味を持った。4年の春には、投手として同大学の全日本大学選手権初出場に貢献し、引退後に独学でアナウンス技術を身に付けた。

 昨春から手探りで始めた生実況は、視聴者から「プロのアナウンサーみたい」との声が寄せられるなど好評だ。鹿児島大の選手の母親蔀小百合さん(61)=熊本県八代市=は「観戦に来られない時は実況を聞く。試合を解説してくれるので、息子の頑張りがより分かる」と話す。

 春のリーグ戦は27日まで鹿屋体大や平和リース球場などである。試合は鹿屋体大野球部のユーチューブで中継する。

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