ショー本番に向け、打ち掛けドレスを着てウオーキング練習をするモデル=17日、鹿児島市新栄町
鹿児島市和田2丁目のデザイナー、ゆすのきむつ子さん(76)とJUNNAさん(47)親子が手がける、豪華な打ち掛けや帯をリメークしたドレスが、大阪・関西万博で21日にあるイベントに登場する。鹿児島県在住の女性ら32人がモデルを務め、日本の伝統美と現代的なスタイルが融合した衣装でランウエーを歩く。
イベントは「TSUNAGU」。ラジオ体操を通じて健康づくりに取り組む一般社団法人ラジーン(大阪)が主催で、1万人以上が一緒に参加するラジオ体操やダンス発表などがある。打ち掛けドレスは、「世界が驚く和文化舞台」で和太鼓や三味線の演奏と共にステージを彩る。
モデルにはミスコンテスト世界大会出場者らがおり、半数の16人は県内の男女。車椅子利用の女性も参加する。ドレスは赤や金、黒を基調とし鶴や鳳凰(ほうおう)、花々などがあしらわれた華やかなデザイン。イベントに合わせ新たに4着を作り上げ、モデルが着る衣装はすべて一点ものだ。
目標としてきた万博出品を実現したゆすのきさんは、「着物は着ている人が輝く。日本の素晴らしい着物を世界の人に見てもらいたい」と意気込んでいる。
17日は鹿児島市新栄町のスタジオで、モデルの女性6人が衣装を着て歩き方やポーズを最終確認した。モデルの一人、市内のモデル事務所「ルトンデュトンマネージメント」社長の宇野京さん(53)は「生きているうちに日本でまた万博が開催されることはないかも。楽しみたい」とターンの速さを入念にチェック。ハンドメイド作家の黒葛原成葉さん(29)=同市=は「想像もつかない舞台。良い機会に恵まれてうれしい」と本番を心待ちにしていた。