「知らなかった」では済まされない…自転車の「ながら運転」や信号無視にも「青切符」で反則金 来年4月から適用、県警が周知図る

2025/05/13 11:48
自転車利用者に安全運転を呼びかける警察官=12日、鹿児島市のJR谷山駅
自転車利用者に安全運転を呼びかける警察官=12日、鹿児島市のJR谷山駅
 自転車の交通違反に対して反則金納付を通告できる交通反則切符(青切符)制度が来年4月から適用予定であることから、鹿児島県警は制度の周知を図っている。信号無視や走行中にスマートフォンを使う「ながら運転」などは重大事故につながる恐れがあり、未然防止へ力を入れている。

 12日朝、警察官ら5人は鹿児島市のJR谷山駅の駐輪場で自転車通学者らに「4月から青切符が適用されます」「危険運転をしないで」などと声をかけながら、チラシと交通安全グッズを配った。

 受け取った鶴丸高校3年生は「歩きスマホでも危険だから自転車はなおさら。反則金は知らなかったが、意識付けとして効果があるかも」。鹿児島工業高校2年生は「危険行為をしないのが当たり前。反則金は高いとは思わない」と話した。

 制度の対象は16歳以上で改正道交法を来年4月1日施行する。113種類の違反を想定し、反則金は、ながら運転1万2000円、信号無視や通行区分違反6000円、イヤホンを着けて不適切な音量で音楽を聴いたり、傘を差しながら運転したりする違反は5000円としている。警察庁はパブリックコメント(意見公募)を今月24日まで受け付けている。

 県警によると、2024年に県内で起きた自転車事故は252件(前年比19件減)。うち、ながら運転1人、信号無視3人、通行区分違反2人、一時不停止6人だった。24年までの5年間で13人死亡しており、いずれもヘルメットを着けていなかった。24年の着用率は23.9%にとどまる。

 交通企画課の澤村麻弥課長補佐は「事故は交差点での出合い頭が多く、誰もが加害者になり得る。反則金に関係なく一時停止など交通ルールを順守し、ヘルメットも必ず着用してほしい」と呼びかけた。

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