ストーカー行為は記録に残し「すぐ相談を」 川崎市の事件受け県警が呼びかけ 24年は相談366件 摘発47件、禁止命令51件 鹿児島県内

2025/05/15 06:01
 ストーカー被害を警察に相談していた神奈川県川崎市の女性が遺体で発見された事件を受け、警察庁は各都道府県警に対し、署と警察本部が緊密に連携し、被害者の安全確保を最優先に対応するよう求める通達を出した。鹿児島県警によると、2024年に新規で受けたストーカー被害相談は366件に上り、早期相談を呼びかけている。

 県警によると、24年は47件摘発し、51件禁止命令を出した。ストーカー規制法による警告は2件、同法によらない注意や口頭指導は419件、相談者に対する防犯指導は3788件だった(いずれも複数計上)。

 25年1~3月におけるストーカー行為を類型別にみると「つきまとい、待ち伏せ、押し掛け」が55件で最も多く、「面会、交際の要求」33件、「無言電話、連続した電話」33件、「乱暴な言動」28件と続いた。

 ストーカーは加害者の被害者に対する執着心や支配意識が強く、摘発を顧みずに重大事件を起こす可能性がある。警察庁はホームページ上で、捜査や行政手続きを速やかに進めるためにも、ストーカー行為を受けた日時や場所、状況をノートに記録し、着信履歴やメールなどは残しておくなどの対応策を示している。

 県警は、警察本部の相談窓口や最寄りの警察署などへの早めの相談を強く呼びかけている。被害者本人だけでなく、親族らに危険が及ぶ可能性も踏まえ、署と本部が緊密に連携するとしている。寄せられた相談はストーカー被害専門の職員も在籍する県警本部人身安全・少年課で管理する。

 同課の祢占弘幸理事官は「自分が被害者と気づけていない人もいる。被害者の状況に合わせた最善の策をとる。まずは電話でもいいので相談してほしい」と強調した。

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