通常は南から北上…なぜ九州南部が梅雨入りトップ? 観測史上初の前線を押し上げた「北寄りの風」と「南に張り出した高気圧」

2025/05/17 07:00
梅雨入りした16日午後10時半の雨雲の動き(気象庁ホームページより)
梅雨入りした16日午後10時半の雨雲の動き(気象庁ホームページより)
 九州南部が16日に全国で最も早く梅雨入りしたのは、偏西風の流れと太平洋高気圧の張り出し方が影響していると鹿児島地方気象台は説明する。九州は日本付近に張り出した高気圧の周縁部に当たり、暖かく湿った空気が流れ込みやすい状態になっている。

 気象台によると、上空を流れる偏西風が平年より北寄りになっている影響で、高気圧が先島諸島へ張り出し、梅雨前線が奄美・沖縄ではなく九州へ延びやすい状態になった。天気は周期的に変わるが、梅雨の期間が長く、降水量は平年より多い予報となっている。

 気象台は、奄美地方も早ければ17日に梅雨入りする可能性があるとする。奄美は梅雨の期間が短くなるが、降水量は平年並みで、短期間で多量の雨が降る恐れがあるという。

 津波古悟主任予報官は「近年は雨の降り方が極端になっており、短時間で局地的に激しい雨が降る可能性がある」として警戒を呼びかけている。

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