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鹿児島県信用保証協会がまとめた2024年度の保証実績によると、借入金の返済ができない場合に協会が肩代わりする代位弁済は前年度から24.6%増加し502件、総額は48.4%上昇し42億5100万円となった。うち、新型コロナウイルス下で政府が実施した、実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」関連は189件(30.3%増)、14億7400万円(20.3%増)だった。
返済期日や金額などの条件変更は3193件(8.3%増)、336億8400万円(10.1%増)。同協会は「コロナ禍以降、借り入れを重ねている企業が多く、原材料高騰や人手不足の影響も長引いている。借りる側も貸す側も追加融資より返済緩和の方がいいと判断しているのだろう」と分析した。
代位弁済と条件変更した金額の合計をコロナ禍前の18年度と比べると、コロナ禍で打撃を受けたサービス業や観光関連業の伸び率が大きかった。旅客運送業が24件(約4倍)5億6500万円(約10倍)、飲食業が675件(約2.1倍)49億2600万円(約2.5倍)、宿泊業が107件(42.7%増)17億4000万円(86.2%増)。
保証承諾は、コロナ関連保証を対象とした借換制度が24年6月で終了したことから低調に推移し、3741件(前年度比14.2%減)、466億7900万円(21.1%減)だった。