鹿児島中央署の上別府高宏署長から感謝状を受ける鍬崎誠二さん=21日、鹿児島市の鹿児島中央署
高齢女性宅にかかってきた電話を詐欺と見抜き、被害を未然に防いだとして、鹿児島中央署は21日、鹿児島市星ケ峯6丁目、整体師鍬崎誠二さん(47)に感謝状を贈った。
鍬崎さんによると3月27日、同市の70代女性宅で施術中、固定電話に「東京中央署特殊捜査課」を名乗る男性から電話があり、資金洗浄のため、口座残高を全額引き出すよう指示があった。この日の2週間前、女性の携帯電話に同様の電話があり、着信拒否にするよう促した経緯があるため、鍬崎さんは瞬時に詐欺と判断。その場で電話を代わり、男性に名前や金の用途を尋ねると電話は切れた。
女性は完全に男性の要求を信じ込んでおり、自宅には「お金を下ろす」と書いたメモも置かれていたという。同日、鍬崎さんに説得され、交番に相談した。
上別府高宏署長から感謝状を受けた鍬崎さんは「高齢者との会話では、お金に関する不審な話にアンテナを張るようにしている。被害を防げて良かった」と話した。