後半、ドリブルでゴールに迫る神村・徳村(12)=OSAKO YUYA stadium
鹿児島県高校総合体育大会は24日、県内各地でカヌーなどがあった。サッカー男子は神村学園が8連覇を飾った。
【評】神村は前半10分、MF花城が先制。同点の後半15分に再び花城が決め勝ち越した。追加タイムにMF佐々木がダメ押し点を奪い勝負を決めた。鹿城西は前半、DF中村のゴールで追いついたが追加点を取れなかった。
◇ハイライト~神村学園 全国でのリベンジが力に
「後半にチャンスは絶対来る。しっかり決めきろう」。神村は1-1で迎えたハーフタイムに、チームの意思を統一した。有村監督が「どんな状況でも冷静に」と声をかける。集中力を増した後半に2点を勝ち越し全国行きの切符をつかんだ。
同点の後半15分、先制点を決めたMF花城が再びチームを勢いづけた。ペナルティーエリア付近で速いパス回しから相手DFを置き去りにし、右足で仕留めて勝ち越し。花城は「できると言い聞かせた。気持ちで決めきったゴール」と納得の表情を見せた。
1点リードのまま追加タイム5分。鹿城西の攻勢を受ける中、選手は落ち着いていた。冷静に攻撃の芽を摘むと、MF佐々木が相手守備の一瞬の隙を逃さずダメ押し点を奪い勝負を決めた。
昨年の全国総体は決勝で後半に逆転を許し準優勝だった。選手らはリベンジに燃え、県総体を勝ち抜く原動力になった。
中野主将は「もう一度チャンスが回ってきた。去年届かなかったところへ必ず上り詰める」。強い決意を言葉にした。
◇鹿児島城西は選手権の連続出場へ意欲
昨冬に続く全国選手権出場を目指す鹿城西は、追いかける展開になっても気落ちしなかった。簡単に主導権は渡さず、すぐに同点に追いついてみせた。
開始10分で先制を許しても「困ったときにセットプレーで決められるのが強み」(重盛主将)と誇るプレーで反撃する。15分、スローインからゴール前の混戦で競り勝ち、DF中村が右足でワンタッチシュートを決めた。得意の形で試合を振り出しに戻し、勢いは強まった。
後半も追撃を狙ったが、攻め続ける相手に手を焼き、シュートを打てなかった。新田監督は「もっとやってほしいという思いは当然ある。攻撃の種類を増やすことが課題」とさらなる成長に期待した。