洋上風力発電計画への反対を訴えるデモ行進=26日、いちき串木野市旭町
鹿児島県が洋上風力発電の候補海域として、いちき串木野市沿岸から5キロ沖までを国へ情報提供したことを受け、同市の市民団体「いちき串木野未来会議」は26日、抗議のデモ行進をした。約30人が「健康被害が心配。計画を中止して」と気勢を上げ、計画を推進する市に中止を要請した。
「風力発電反対」「自然こわすな」と書かれた横断幕やプラカードを手に、市街地800メートルを行進した。その後、中屋謙治市長に計画中止の要請書や県民3766人分の署名を提出。健康被害や景観への悪影響、秋田市で風力発電の風車の羽根が落下した事故を受けたリスクの懸念を訴えた。中屋市長は「今後、国で専門的に議論される。その場で皆さんが不安に思う点を申し上げたい」と述べた。
未来会議の橋口了代表(71)は「十分な説明がなく、一部の利害関係者の思惑で計画が進んでいると感じる。強く反対の声を上げ続ける」と話した。