次世代革新炉の建設に反対するよう要請書を手渡す鳥原良子代表(右)=27日、薩摩川内市役所
九州電力が新たな経営ビジョンに次世代革新炉の新設検討方針を明記したのを受け、川内原発が立地する鹿児島県薩摩川内市の市民団体「川内原発建設反対連絡協議会」は27日、市役所を訪れ、田中良二市長に建設反対を求める要請書を手渡した。
団体側は、使用済み核燃料の搬出先となる日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)が完成延期を繰り返していることに触れ、「核燃料サイクルは破綻している」と指摘。「次世代炉も事故のリスクがあり、核のごみを排出することに変わりない」と訴えた。
田中市長は「九電から設置場所の表明はないため、コメントはない。川内原発に関して九電が丁寧な説明をすべきとの考えは変わらない」と応じた。
協議会の鳥原良子会長(76)は要請後、「次世代炉建設は福島の教訓が全く生かされていない。住民を守るため、市ははっきりと反対してほしい」と話した。
国と県が2月に実施した原子力総合防災訓練を受け、訓練内容の改善も求めた。