鹿児島県立5病院、2年連続の赤字 24年度決算見込み 経常収支24億円減、コロナ関連補助金終了や職員給与引き上げ影響

2025/05/30 06:30
 鹿児島県は29日、県立5病院の2024年度決算見込みを発表した。経常収支はマイナス24億2500万円で、2年連続の赤字となった。新型コロナウイルス関係の国の補助金終了や、県人事委員会の勧告に基づく職員給与の引き上げが影響した。

 診療収益は前年度比1800万円増の149億2900万円。入院収益は106億1800万円(前年度比1億800万円減)、外来収益は43億1100万円(1億2600万円増)だった。1日当たりの患者数は入院673人(前年度比1人減)、外来1053人(18人増)。病床利用率は0.7ポイント増加し、74.7%だった。

 空床補償が終了し、コロナ関連の収益が前年度から4億800万円減った。総収益は14億1500万円減の198億6900万円。

 総費用は、前年度比15億7700万円増の223億4900万円。労務費の高騰で、清掃や窓口業務の委託費が上がったほか、薩南病院の建設費で減価償却費が増加した。職員給与費は5億4800万円増えた。

 累積欠損金は26億1000万円減の67億8300万円。病院事業の運営に要する内部留保資金は、19億1500万円減の131億800万円だった。

 県立病院課は「医師不足で休診中の診療科もあり、厳しい状況が続く。県立病院の在り方を検討する委員会で経営改善策などを話し合っていきたい」としている。

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