川内原発、60年超えてもさらに5年運転可能 GX脱炭素電源法施行で上乗せ 九電「安全運転積み重ねる」

2025/06/06 11:05
九州電力川内原子力発電所(薩摩川内市)
九州電力川内原子力発電所(薩摩川内市)
 九州電力はGX脱炭素電源法施行に伴い、川内原発(薩摩川内市)の運転開始60年の上乗せ対象になり得る期間を現時点で1、2号機ともにそれぞれ約5年と見込む。60年超の運転には、電力会社の申請と経済産業省の認可が必要になる。九電は「60年を超える運転について決めたことはない」としている。

 5年の内訳は、福島第1原発事故を受けて策定された新規制基準に適合するための準備期間と、テロ対策の特定重大事故等対処施設完成が2020年春の設置期限に間に合わなかったことによる運転停止が計約3年。国が11年に再稼働の条件として導入した安全評価(ストレステスト)の実施や審査に伴う停止期間が約2年という。

 九電は法施行について、「安全運転の実績を地道に積み重ねることが何より重要。地域のみなさまに安心し信頼してもらえるよう取り組む」と説明した。

 川内原発1、2号機は、旧制度下では23年11月に60年の運転が認められた。一方、新制度は30年を超えた原発に対し、原子力規制委員会が10年ごとに設備の劣化を確かめる「長期施設管理計画」の認可を求める。1、2号機は24年11月にそれぞれ運転開始から50年の2034年、40年の25年までを期間とする計画の認可を得た。2号機は、50年運転に向けた計画の認可を申請中。

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