「共働きでも男性は仕事を優先すべき」「育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきでない」――鹿児島市が初の意識調査へ「偏見の存在に気付くのが最初の一歩」

2025/06/16 11:43
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 鹿児島市は本年度、性別などに関する無意識の思い込みや偏見「アンコンシャス・バイアス」について、市民の意識調査を初めて実施する。職場や家庭で暗黙の了解となっている性別による役割分担意識などを「見える化」することで、誰もが共に働き、生きやすい社会を目指す。

 市男女共同参画推進課によると、対象は無作為に選んだ18歳以上の市民2000人。5年ごとに実施する「男女共同参画に関する市民意識調査」に質問を設ける。「共働きでも男性は仕事を優先すべき」「育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきでない」といった15問ほどで、「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」など4段階で聞く。調査票を6月中に対象者へ郵送する。郵送かインターネットで回答を得て、本年度中にホームページなどで公表する予定。

 市は2022年度から10年間の第3次男女共同参画計画で、「男性は仕事、女性は家庭」という固定観念を持たない市民の割合を、26年度に78.7%、31年度に86.3%にする目標値を掲げる。20年度の市民意識調査では65.7%だった。

 同課の唐仁原育子課長は「性別にとらわれず、一人一人が個性や能力を発揮できるため、アンコンシャス・バイアスの存在に気付くことが最初の一歩」と話す。アンコンシャス・バイアスに関する体験談も市ホームページで7月末まで募集している。

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