〈資料写真〉自衛隊基地の整備が進む馬毛島=1月10日、西之表市の馬毛島上空(本社チャーター機から撮影)
鹿児島県西之表市馬毛島の米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)を伴う自衛隊基地整備を巡り、防衛省は17日、航空自衛隊馬毛島先遣隊が7月22日にも馬毛島で勤務を始めると発表した。先遣隊は1日に種子島入り。中種子町内の宿舎から馬毛島へ通う。
防衛省によると、先遣隊は3月24日、空自春日基地(福岡県春日市)に発足。約90人で馬毛島基地(仮称)の運営に必要な規則作成などに従事してきた。うち約60人が段階的に中種子町の宿舎に移る。
馬毛島には町の港から船で毎日通う。島では飛行管理棟で勤務し、当面は上下水道、電気など勤務基盤の確認や無線機、レーダーといった装備品の受け入れや管理、維持整備を担う。
馬毛島に通うまでは町内で借りた仮の管理事務所にパソコンを設置するなど勤務態勢を整える。春日基地に残る約40人が種子島で勤務を始める時期は未定としている。
同省は昨年9月、施設全体の完成時期を2030年3月末へ3年延期すると発表した。先遣隊は24年度から馬毛島に配置予定だったが、工期の遅れに伴い先送りしていた。