三島村硫黄島
鹿児島県三島村は20日の6月定例村議会で、議決を経ずに5000万円を超える村道工事の請負契約と変更契約を業者と結んでいたとして、契約の追認議案を提案し、可決された。大山辰夫村長は「あってはならないこと。二度と起こらないよう対策したい」と話し、同日までに担当だった当時の課長と職員を厳重注意した。
同村条例では、予定価格5000万円以上の工事の請負契約は、議会の議決を経て契約することを定めている。村によると、契約は硫黄島の村道舗装工事。2024年12月に5170万円で、鹿児島市の業者と契約。その後の設計変更に伴い、25年4月に増額変更(5259万円)の契約を結んでいたが、いずれの契約も議会の議決を得ていなかった。6月定例会に向け、変更契約議案を準備する中で、当初契約が議決を経ていないことが分かったという。
追認議案は、村が最終本会議に追加提案。当局は「事務処理上のミス。行政運営上あってはならないことで深くおわびする」と謝罪し、職員の意識向上やチェック項目を増やすなど再発防止策を示した。