特攻の記憶、忘れない…命を落とした隊員と同じ灯籠908個、明かりをともし祈りささげる 鹿屋で慰霊の集い

2025/06/21 22:25
灯籠に向かって手を合わせる参加者=21日午後7時半すぎ、鹿屋市今坂町の小塚公園
灯籠に向かって手を合わせる参加者=21日午後7時半すぎ、鹿屋市今坂町の小塚公園
 太平洋戦争末期に旧海軍鹿屋航空基地から出撃した特攻隊戦没者を慰霊し、灯籠をともす集いが21日夜、鹿屋市の小塚公園であった。県内外から約300人が訪れ、園内の特攻戦没者慰霊塔の下で祈りをささげた。

 市民らでつくる実行委員会が毎年主催する。戦後80年に合わせ、今年は初めて命を落とした特攻隊員と同じ908個の灯籠を用意し、隊員たちの名前を書いた紙で包んだ。

 参加者は7時半ごろから、発光ダイオード(LED)のライトを入れていった。熊本県山鹿市の公務員、木村文彦さん(46)は「平和な社会を自分たちが守っていくとの思いで祈った」と話した。

 実行委員長の北村祐一さん(58)は「戦争の記憶を風化させてはいけない。戦後90年、100年になっても取り組みを続け、特攻の歴史を語り継いでいきたい」と誓った。

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