令和の米騒動の影で……耕作放棄が止まらない。わずか1年で230haも増えた コメ作りの未来は? 鹿屋で始まった〝明るい農村〟の挑戦

2025/06/22 18:03
田植えをする伊野幸二さん(右)ら=鹿屋市下高隈町
田植えをする伊野幸二さん(右)ら=鹿屋市下高隈町
 鹿児島県鹿屋市で農作業の手伝いを続ける市民グループ「明るい農村支援隊」を中心とする有志が、市内で増えている耕作放棄地を活用して米作りに取り組んでいる。今年は鹿屋市下高隈町の田んぼ約60アールを借り、収穫まで世話をする。

 市農業委員会によると、市内の耕作放棄地(遊休農地)の面積は2024年度時点で983ヘクタール。23年度は749ヘクタールで、直近2〜3年で大きく増えた。農家の高齢化の影響もあるとみられている。

 有志の活動は2023年にスタートし、昨年まで新川町や田崎町で実施。今年は放棄地が多い高隈地区を選び、1日、メンバー8人が参加して苗を植え付けた。できた米の使い道は検討中という。

 同グループの伊野幸二隊長(67)は「放棄地はこれから増えていくはずなので、若い人が農業により関心を持ってほしい。コメを買いづらい状況の中、自分たちで育てることにはメリットがある」と話した。

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