鹿児島県の新体育館計画、設計関連予算9億円を県議会最終本会議で可決 事業者選定に進み26年3~4月に決定見通し

2025/06/26 22:21
県の新総合体育館事業が計画されるドルフィンポート跡地(中央)=鹿児島市、2024年1月、本社チャーター機から撮影
県の新総合体育館事業が計画されるドルフィンポート跡地(中央)=鹿児島市、2024年1月、本社チャーター機から撮影
 鹿児島県議会は26日、最終本会議を開き、県が鹿児島港本港区ドルフィンポート跡地(鹿児島市)に計画する新総合体育館整備事業の約9億円に上る設計関連費用を含む2025年度一般会計補正予算を可決した。県は「詳細な建設費を出すために必要」とする設計業務を担う事業者の選定に進み、審査を経て26年3〜4月に事業者を決定する見通し。

 県は新体育館を巡り、補正予算に設計のため必要な周辺の交通量調査や、事業者選定の経費計3156万円を計上。本体設計費と地質などの調査費計9億337万円を26〜28年度に執行する債務負担行為で設定した。本会議では自民党と県民連合、公明党、無所属議員1人の賛成多数で可決した。

 事業の推進や見直しを求める陳情93件も採決した。85件を審議した文教観光委員会の岩重礼委員長は、採決に先立ち「2日間にわたり集中的に、慎重かつ十分な議論がされた」と報告。共産党や無所属の5人が規模の見直しなどを訴える討論をしたが、いずれも多数決で「事業の白紙撤回」や「賛否を問う県民投票の実施」は不採択、「県側と県民との意見交換の場を」は継続審査となった。

 県は他県を参考に、9〜10月に設計事業者の募集を公告する見通し。公募型プロポーザル方式で選ぶ方針で、選定過程では県民向けの公開プレゼンテーションも検討する。28年度中に詳細な建設費を算出し、県議会に示す予定。

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