バイオ燃料「ジャトロファ油」を使い、試験運航する「第十八櫻島丸」=鹿児島市桜島横山町
鹿児島市の桜島フェリーで、南国殖産(同市)が製造したバイオ燃料「ジャトロファ油」を用いた2日間の試験運航があった。計20往復し、脱炭素や二酸化炭素削減が見込める同燃料の有効性を調べた。
ジャトロファ油は、東南アジアに広く分布するジャトロファという植物の種子が原料。試験運航は14、15日、同社と独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が、市船舶局に依頼し実現した。
桜島フェリー「第十八櫻島丸」に給油する重油3600リットルのうち、3%に当たる108リットルをジャトロファ油に替えて運航した。南国殖産バイオ燃料開発課の隈本宗太係長(35)は「トラブルなく順調に運航できた。ジャトロファ油は既存のエンジンのまま利用できるのも利点。今後は30%まで混合できるように試験を重ねる」と話した。