「君の祖父とバッテリーを組んでたんだよ」…夏の高校野球に8年ぶり単独出場! 霧島高OBがボール寄贈し激励 主将「時代超えたつながりに驚き」

2025/06/29 16:00
霧島高校野球部員と記念撮影するOBら=霧島市牧園町宿窪田の同校
霧島高校野球部員と記念撮影するOBら=霧島市牧園町宿窪田の同校
 霧島市の霧島高校OBが24日、全国高校野球選手権鹿児島大会に8年ぶりに単独チームで出場する同校野球部にボール約80個など練習道具を寄贈して激励した。チームは今春、新入生5人が入部し活気づく。芦谷原慶主将は「感謝の気持ちでいっぱい。ボールの縫い目がボロボロになるくらい練習を頑張りたい」と意気込む。

 同校野球部は部員数の不足により、2017年夏の大会を最後に単独チームが編成できなかった。19、20年度は部員が0人で廃部寸前に。その後、現在の3年生5人と2年生2人が入部し、24年度まで近隣校との合同チームで戦っていた。

 8年ぶりの単独チーム編成を受け、前身の牧園高校野球部OBの田原英世さん(69)=日置市=が練習道具の寄贈を発案した。同校と、統合した旧栗野工業高野球部のOBら約30人に呼びかけ購入費を集めた。

 霧島高校であった贈呈式には田原さんをはじめ、50年前の監督だった今用光夫さん(79)=鹿児島市=ら5人が訪れ、試合球2ダースと練習球55個、スポーツドリンク、活動資金6万円を贈った。卒業生が寄せた応援メッセージも手渡した。

 同校は初戦で川内商工高と対戦する。捕手だった田原さんは1973年夏の県大会2回戦で川内商工高と対戦し、芦谷原さんの祖父・真一さん(69)とバッテリーを組んで4-0で勝利したエピソードを振り返り「一生懸命プレーして、悔いのない試合をしてほしい」とエールを送った。

 芦谷原主将は「時代を超えたつながりに驚いた。OBや地域の方々の応援を力にして、チーム一丸で勝利を目指したい」と力を込めた。

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