閉庁時刻が近づくにつれ、人が少なくなる市役所の窓口=26日午後4時55分、鹿児島市役所
鹿児島市役所は来年1月から、窓口業務の受付時間を計1時間短縮する。現在より15分遅い午前8時45分に開始、45分早い午後4時半に閉じる。本庁舎や各支所、水道局などを含む全ての窓口業務が対象。市によると「職員の働き方改革を進め、市民サービスの向上につなげる」としている。
市立美術館や図書館など市役所以外の施設は対象外となる。職員の勤務時間や電話応対は、従来通り午前8時半~午後5時15分。
市職員課によると、窓口業務は閉庁後も事務処理などのために残業が発生し、職員の負担が大きい。2月ごろ、市民課など主要な窓口業務を持つ20課に残業の実態を聞き取っていた。
一方で、住民票などの証明書のコンビニ交付は増えており、2024年度は約25万8000件と20年度の約6.8倍に増加。窓口での交付数はこの4年で半数近くに減っていることなどから、利用者が少ない時間帯を短縮すると決めた。
坂元洋介・市職員課長は「窓口の時間短縮で職員に余裕が生まれ、ミス防止や新サービスの提案にもつながる。市民の皆さんに理解してほしい」と話した。
◆夜間急病センターは4月から一部で診療日時を見直し
鹿児島市夜間急病センター(鴨池2丁目)は2026年4月1日から、6診療科の一部の診療日時を見直す。毎日午後7時~翌午前7時の診療時間を、外科は午後11時までに短縮。内科、小児科は変更はない。オンコール(呼び出し待機)方式の産婦人科、耳鼻咽喉科、眼科は、診療日を土日祝、盆・年末年始のみに変更する。
同センターは06年、市が夜間に応急処置を行う初期救急医療機関として設置。市医師会に運営を委託している。小児科と内科、外科は少なくとも1人ずつ、開業医や勤務医が交代でセンターに待機。産婦人科と耳鼻咽喉科、眼科は原則午後7~10時、患者からの事前連絡に応じて医師が駆け付ける。
市保健政策課によると、24年度の総受診者数は9188人で、06年度の4割以下。日中から翌日まで連続勤務になる医師もおり、負担も考慮した。平原陽子課長は「センター継続のため必要な見直し。深夜診療している他病院などと連携し、適切な対応をしていく」と話した。