頑張ろう三唱で気勢を上げる支持者ら=3日午前、鹿児島市
第27回参院選は3日公示され、20日投開票に向けて選挙戦が始まった。鹿児島選挙区(改選数1)は、無所属新人の尾辻朋実氏(44)=立憲民主党推薦、参政党新人の牧野俊一氏(39)、自民党元職の園田修光氏(68)=公明党推薦、政治団体「NHK党」新人の山本貴平氏(50)の4人が立候補した。
3年ぶりの国政復帰を目指し組織の総力を挙げ戦う園田氏と、自民現職の三女で立民など野党の支援を受ける尾辻氏を中心に、激しい争いが予想される。
4候補は、いずれも鹿児島市で出陣式を開き、有権者らに物価高対策や防災への取り組みなどを語り支持を求めた。
尾辻氏は連合鹿児島や立民県連の幹部らを前に「この20年間、大企業と都会、大資本だけが一人勝ちしている。今こそ政治を変えなければならない」と語った。
牧野氏は山形屋前で演説し「防衛力強化に加え食料安全保障も国防の根幹。日本の文化を守るため海外からの移民は一定のルールを設けるべきだ」と主張した。
園田氏は塩田康一知事や下鶴隆央鹿児島市長、県議らを前に十島村の地震などに触れ「防災は自民の本丸。賃上げを実現し生活、産業、農業を守る」と訴えた。
山本氏は県庁前で第一声。「法律に従わない外国人の流入が問題。日本の古き良き文化や伝統が損なわれてしまう。この問題を政府に働きかける」と話した。
投票は20日午前7時〜午後8時。鹿児島市の一部と他市町村は1〜4時間短縮される。繰り上げ投票は三島村、十島村、屋久島町口永良部島が17日、長島町獅子島と瀬戸内町請島・与路島は19日に実施する。
選挙人名簿登録者数は2日現在、130万6801人(男61万2493人、女69万4308人)。前回2022年の鹿児島選挙区の投票率は過去2番目に低い48.63%だった。