トカラ群発地震、島外避難者が最短で16日にも帰島 「震度4が5日間なければ」十島村が条件定める 有感地震は累計1760回超す

2025/07/10 22:37
 トカラ列島で続く群発地震で、十島村は10日、震度4以上の地震が5日間発生しなかった場合、悪石島、小宝島から島外に避難している住民の帰島日程を判断すると明らかにした。9日は震度4以上を観測しておらず、13日まで発生しなければ、希望者は16日に村営船「フェリーとしま2」で帰島する。住民の島外避難が始まり11日で1週間。当初の想定より避難期間は長くなったが、帰島の条件は定まった。

 村はこれまで3回にわたって島外避難を実施し、悪石島の49人と小宝島の15人の計64人が島を離れた。村営船には、高齢者ら配慮が必要な乗客向けの客室に限りがあるため、複数回に分けての帰島を検討する。16日に続き、18日も鹿児島港を出港する予定。

 村によると、住民の帰島意向は10日から聞き取りを始めた。13日まで震度4以上がなければ、14日に最終確認をして集約する。久保源一郎村長は、鹿児島市の村役場で会見し、「いつ帰れるのかといった住民の声もあり、帰島のめどを付けた方がいいと考えた」と話した。

 避難の延長を希望する住民には引き続き、保健師が健康確認し、ホテルの滞在費も負担するという。

 福岡管区気象台によると、トカラ列島近海で起きた震度1以上の有感地震は6月21日以降、7月10日午後10時までに1767回に上る。震度4以上は6月29日から7月8日まで10日間連続であった。10日は午後10時までに震度3〜1の計18回の地震が観測された。

 11日は夜遅くにかけて十島村を含む県内で大雨の恐れがある。気象台はこれまでの地震で地盤が緩んでいる可能性があるとして、土砂災害に十分注意するよう求めている。

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