「命を大切に」元気な再開誓う 地震終息しないトカラ列島・十島村と新燃岳の噴火続く霧島市の公立小中学校で終業式

2025/07/18 17:19
通知表を見せ合う児童たち=18日、霧島市牧園町高千穂の高千穂小学校
通知表を見せ合う児童たち=18日、霧島市牧園町高千穂の高千穂小学校
 鹿児島県内のほとんどの公立小中学校で18日、1学期の終業式があった。地震が続く十島村や新燃岳の噴火が終息しない霧島市の子どもたちは、新学期での元気な再会を誓い合った。

 霧島市牧園の高千穂小学校(69人)は、新燃岳噴火で多量の降灰に見舞われた。最近はないものの、校庭に残った火山灰が舞うため、休み時間は外遊びを控えてきた。

 18日の終業式で、西留栄俊校長(53)は「みんなの命に関わることがなかったのはありがたがった。これからも安全を意識して自分を守りましょう」と呼びかけた。3年の壱岐璃緒さんは「灰が降ったせいで外で遊べず悲しかった。2学期に校庭でドッジボールができたらいいな」と話した。

 十島村の義務教育学校、悪石島学園(14人)と小宝島学園(15人)は、一部の児童生徒が島外避難しているため、対面とオンラインを併用して式を行った。

 悪石島学園は、避難先の10カ所とつないで実施。学園によると、當房芳朗校長(52)が「命を大切にして、元気に過ごし、全員そろって始業式を迎えましょう」と語りかけた。子どもたちは、久々に互いの顔を見てホッとした様子だった。通知表や宿題は学習用端末にデータを送り、紙でも後日郵送する。

 小宝島学園の松野浩三校長(53)は「みんなの団結と、食料や電気、水道などを支える人たちのおかげで頑張れたね、と伝えた」と話した。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >